[ロンドン 14日 ロイター] - 米銀行大手バンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバルリサーチは14日、保有資産のうち60%を株式、残る40%を債券に投資する伝統的ポートフォリオの投資家が2022年は過去1世紀で最悪のリターンとなったと発表した。債券市場で多額の資金流出が続いているという。
BofAは週刊報告書「フローズショー」の中で「22年は『インフレショック』が『金利ショック』を引き起こしており、それが『不況ショック』と『信用事由』の脅威をもたらしているという単純な構図だった。インフレショックは終わっていない」と指摘した。
インフレ高進と金利上昇、欧州での戦争、エネルギー危機によって22年はあらゆる資産クラスでバリュエーションが急落した。
保有資産のうち現金、商品、株式、債券を同じ割合で保有するポートフォリオは22年のリターンが11.9%減り、金融危機が起きた08年の後で最悪のリターンとなった。
BofAはEPFRのデータに基づき、12日までの直近1週間に債券から8週連続で、欧州株式から35週連続でそれぞれ資金が流出した。
株式には直近1週間で3億ドルの資金が流入し、債券は98億ドルの大量流出となった。
金融商品は6週連続で資金が流出。インフラは11週ぶりの流出となり、銀行ローンは18週連続で流出した。
BofAは、市場の動向を追う「ブル・ベア」指標は4週連続で「最大の弱気」の水準になったと指摘した。