[ワシントン 26日 ロイター] - 米欧の当局者は、ロシア産石油価格に上限を設ける計画の最終調整を行っている。当局者らは具体的な価格レンジはまだ決定されていないとしているが、事情に詳しいある関係者は、自然な上限として機能し得る過去の平均価格1バレル=63─64ドルに沿った水準になるとの見方を示した。
イエレン米財務長官は最近、上限を60ドル台に設定すればロシアが石油生産を続けるインセンティブになると述べている。
実際の上限は、欧州連合(EU)のロシア産石油禁輸やそれに絡む海上輸送・保険への制限措置が発動される12月5日までに今後数週間で決定される見通し。
米政権高官は、価格レンジに関するいかなる報道も誤りだと述べたが、詳細には踏み込まなかった。
こうした中、ブルームバーグは米欧が計画の縮小を強いられており、当初の想定より参加国が少なく、上限価格はより高くなる見込みと報じた。
また、韓国が計画に従う意向を主要7カ国(G7)に非公式に伝え、G7はニュージーランドやノルウェーに参加を働きかけていると伝えた。
米国家安全保障会議(NSC)のワトソン報道官は「米政権はG7や他のパートナーとの協力の下、ロシア産石油に効果的で強力な価格上限を設ける取り組みを続けている」とロイターに述べた。