[ロンドン 30日 ロイター] - スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリさんは30日、エジプトのシャルムエルシェイクで来月開かれる国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)について、気候変動問題に配慮しているように見せかける「グリーンウォッシング」に利用されることになると痛烈に批判した。新著のプロモーションで訪れたロンドンの出版関連イベントで講演した。
COP27は「基本的な人権の多くを侵害している国にある、観光客向けの天国で開かれる」と指摘。「権力を握る人々が(中略)グリーンウォッシングを行い、うそをつき、だますために(利用する)」と一蹴した。
英グラスゴーで昨年COP26が開かれた際、トゥンベリさんは同市で抗議デモに参加した。しかし今年のCOP27は「活動家の声を聞いてもらうのは非常に難しいだろう」とし、出向かないことを明らかにした。エジプトは公共の場でのデモを事実上禁止している。
一方、環境活動家が今月、ロンドンのナショナルギャラリーでゴッホの代表作「ひまわり」にめがけてトマトスープを投げつけた事件については、「私たちがこれまで行ってきた方法では目的を達成できないことが分かったため、人々は新たな方法を見つけようとしている。この種の異なる行動が出てくることは自然に予想できる」と語った。