[パリ 19日 ロイター] - 国際エネルギー機関(IEA)は19日、エネルギー危機と景気減速により2023年の世界電力需要は鈍化する見込みだが、24年には回復し、再生可能エネルギーのさらなる開発が必要になるとの見解を示した。
23年の電力需要の伸びは2%弱と予想。22年は2.3%だった。新型コロナウイルス禍前の5年間の平均である2.4%も下回る。
24年は景気見通し改善に伴い、3.3%に回復するという。
IEAは再生可能エネルギーが今年と来年に見込まれる電力需要の伸びに対応できるとし、来年には再生エネが世界の電力供給に占める割合が3分の1を初めて超えると予測した。
ただ、水力発電は減少していると指摘。「気候変動に関連する水力発電の課題を予測し、それに応じて計画を立てることが水力資源の効率的かつ持続可能な利用にとって極めて重要になる」と述べた。
中国の電力需要は23年に5.3%、24年に5.1%増加する見通し。22年は3.7%増だった。今年は猛暑で冷房使用が増加し、需要を押し上げるとみられる。
インドの需要は23年に6.8%、24年には6.1%増加する見込み。22年は8.4%増だった。