Yuka Obayashi
[東京 22日 ロイター] - 22日アジア時間の原油先物は上昇。ロシアによる燃料輸出の一時禁止を受けて世界的な供給逼迫への懸念が強まり、米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げによる需要の下押しを不安視する見方を上回った。
北海ブレント先物は0103GMT(日本時間午前10時03分)時点で0.21ドル高の1バレル=93.51ドル。米WTI先物0.23ドル高の89.86ドル。
週間では4週間ぶりの下落となる見込み。
フジトミ証券のアナリスト、田澤利貴氏は、供給不安と需要鈍化懸念の綱引きの中、不安定な相場展開が続いていると指摘。
同氏によると、投資家は今後、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が供給削減を計画通り実施するかや、金利高が需要減退につながるかどうかに注目する見通し。WTI先物が90─95ドル前後で推移すると予想した。
ロシアは旧ソ連構成国であるベラルーシ、カザフスタン、アルメニア、キルギスタンの4カ国以外へのガソリンおよびディーゼル燃料の輸出を一時禁止した。国内市場を安定させるためという。
これを受けてヒーティングオイル先物は21日に5%近く上昇した。