Timothy Gardner
[ワシントン 11日 ロイター] - 米下院は11日、ウクライナに侵攻するロシアへの制裁強化のため、ロシア産ウランの輸入禁止法案を賛成多数で可決した。
法案成立には上院での可決、バイデン大統領の署名が必要。年内に上院で採決にかける時間があるかは不透明だ。
法案には、エネルギー長官が国内の原子炉や原子力企業の操業に利用できる代替供給源がないと判断した場合、あるいは国益にかなうと判断した場合に、ロシアからの低濃縮ウランの輸入を許可する例外条項が含まれている。
米国は昨年のロシアのウクライナ侵攻後、ロシア産原油の輸入を禁止し、他の西側諸国とともにロシア産原油・石油製品の海上輸出に価格制限を課したが、ウランの輸入は禁止していない。
米エネルギー情報局によれば、米国の原子力発電所が昨年にロシアから輸入したウランの割合は約12%。カナダからは27%、カザフスタンからは25%だった。
例外条項で認められるロシア産ウランの輸入量は、2024年の約476.5トンから27年には459トンへと段階的に削減される。