[北京/シンガポール 25日 ロイター] - 中国の石油・ガス生産最大手、中国石油天然ガス(ペトロチャイナ)が香港証券取引所に25日提出した書類によると、2023年通期決算は、純利益が前年の1487億元から8.3%増の1611億元(223億4000万ドル)となり、過去最高を記録した。天然ガス販売とマーケティング部門の力強い伸びが原油の実勢価格下落による影響を補った。
売上高は7.0%減の3兆2390億元だった。
天然ガス部門の営業利益は昨年の約130億元の3倍を超える430億元、マーケティング部門の営業利益は前年比66.7%増となった。
一方、原油の平均実勢価格は前年比16.8%下落した。
原油生産量は、前年比3.4%増の9億3710万バレル(日量257万バレル)。天然ガス生産量は5.5%増の4兆9324億立方フィートだった。
ガソリン、軽油、灯油の国内販売量は同17.3%増。灯油の国内販売量は同82.1%増えた。
今年の原油生産量は前年比3%減の9億0920万バレルと予想。天然ガス生産量は4%増の5兆1426億立方フィートを見込んでいる。
設備投資額は昨年の2753億元より6.3%少ない2580億元(357億8000万ドル)を計画している。上流部門の設備投資が減少する一方で、精製部門とマーケティング部門の設備投資はそれぞれ177%増、49.8%増と予想されている。
マーケティング部門の支出増は、電気自動車(EV)充電と水素燃料サービスを提供する「統合エネルギーステーション」の開発支援に充てるという。