ハリケーン・ベリルのテキサス州上陸の余波を受け、石油・ガス会社が操業再開に向けた作業を開始した。時速80マイルに達する風を伴ってマタゴルダ近郊を襲ったハリケーンは、エネルギー事業の停止と州最大の港湾および航路の閉鎖を促した。悪天候にもかかわらず、石油・ガス生産への影響は最小限にとどまると予想されている。
港湾は今日再開される予定であり、いくつかの生産者や施設は、積極的に操業を減らした後、生産量を増やしている。しかし、電力の復旧は遅々として進んでおらず、家庭、企業、工業用需要家に影響を及ぼしている。
月曜日深夜の時点で、テキサス州では約280万件の顧客が停電しており、州最大のプロバイダーであるセンターポイント・エナジー社は、そのうちの約200万件を占めている。センターポイント・エナジー社は、ハリケーンの影響で「広範な停電」が発生していると指摘し、暴風雨の強さのためサービスの復旧には数日かかる可能性があると助言している。
米国最大の石油・ガス産出州であるテキサスは、石油産出量の40％、ガス産出量の20％を占め、米国のエネルギー部門で重要な役割を果たしている。また、海運と精製に不可欠なハブでもある。そのため、天候による混乱は、原油や燃料の生産量、輸出入に影響を及ぼす可能性がある。
ヒューストン南部の一部地域では11インチを超える大雨となったハリケーンの後、水が引くにつれて都市部の洪水は収まると予想される。ヒューストンとテキサスシティの製油所のほとんどは、大雨の中でも操業を継続できるような設備が整っているが、持続的な停電は操業に支障をきたす可能性がある。
フィリップス66は月曜日、ルイジアナ州レイクチャールズとテキサス州スウィーニーの製油所に電力が供給され、稼働していることを確認した。シトゴ・ペトロリアムは、コーパスクリスティ工場（日産16万5千バレル）で週末に一時的に生産量を減らした。フォルモサ・プラスチックスも月曜日にポイント・コンフォート工場の一時操業停止を報告した。
コーパスクリスティ港は月曜日の午後、船舶の航行を再開した。しかし、ヒューストン港は、施設とシステムの初期評価の後、ターミナルを本日も閉鎖すると発表した。
米国で3番目に大きな液化天然ガス施設であるフリーポートLNGは、日曜日に生産規模縮小を発表して以来、その状況に関する最新情報を発表していない。
米国立ハリケーン・センターは月曜日、ベリルは徐々に勢力を弱め、熱帯低気圧に移行する見込みだと報告した。台風は北北東に進み、ミシシッピ渓谷下部を通過し、数日中にオハイオ渓谷に入ると予想されている。
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