[ロンドン 23日 ロイター] - 英国の4月の景況感は、新型コロナウイルスの経済への影響が、感染防止のための封鎖措置によって一段と強まり、最も悲観的な予想を超えて悪化した。
IHSマークイット/CIPSが発表した4月の英総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は12.9と過去最低だった3月(36.0)からさらに悪化。ロイターが調査したエコノミスト予想の下限(31.4)を大幅に下回った。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「悲惨な結果を受け、ロックダウンのコスト、現行の感染防止措置がいつまで続くのかという疑問を抱かずにはいられない」と述べた。PMIを踏まえると、英経済は前期比で7%のマイナス成長と試算できるが、PMIの調査対象には自営の小売業者が含まれていないため、マイナス幅はもっと大きい可能性があると指摘した。
最新のロイター調査では、第2・四半期の成長率は約13%のマイナスと予想されている。
IHSマークイットの調査では、サービス業の81%、製造業の75%が事業活動が低下したと回答。事業が伸びたと回答したのは、一部の製薬、食品・飲料メーカー、ネット販売や公共部門向けの一握りのサービス会社にとどまったという。
サービス部門PMIは12.3。前月の34.5から大幅に低下し過去最低を更新した。
製造業PMIは47.8から32.9に低下。前月と同じく、入荷遅延に関する指数が下支えた。平時なら入荷遅延は需要の好調さを示唆するが、現状は新型コロナによる生産や物流の混乱を反映している。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20200423T095943+0000