[ワシントン 8日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が銀行ストレステスト(健全性審査)について、2020年実施分に新型コロナウイルス感染拡大による影響を反映する分析項目を追加することが、FRBが8日に公表した報告書で明らかになった。
FRBは今年の銀行ストレステストを計画通りに実施するとした上で、「現在の経済、および銀行の情勢を正確に反映させるため、代替シナリオとポートフォリオの一定の調整」を通して追加分析を行うと表明。ただ、追加的な分析の内容や実施方法について詳細は明らかにしなかった。
FRBが今年の銀行ストレステストの強化を発表したことは、新型ウイルス感染拡大を受けた現在の状況が、2月に策定した「極めて厳しい」経済情勢のシナリオを超えて悪化しているとFRBが認識していることを示している。
例えば労働省はこの日、4月の失業率は14.7%だったと発表したが、19年末時点での銀行の健全性を検査するストレステストでは、失業率は10%までしか上昇しないと仮定されている。
FRBはこのほか、新型ウイルス感染拡大を受け、重要度の低い銀行審査の大部分を延期、もしくは中止していると表明。新型ウイルス感染拡大でリスクが高まっているとみられる部門を中心に銀行活動をモニターすることに軸足を移していることを明らかにした。
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