[シンガポール 16日 ロイター] - ソフトバンク・グループ (T:9984)が支援する東南アジアの配車アプリ大手グラブは16日、新型コロナウイルスの影響により、300人超の従業員をレイオフ(一時解雇)すると明らかにした。
グラブは以前、従業員に無給休暇をとるよう要請していた。
事情に詳しい複数の関係筋によると、同社はタウンホールミーティングでスタッフにレイオフを通知した。
ロイターが確認したアンソニー・タン最高経営責任者(CEO)によるスタッフ向けノートによると、グラブは人員の約5%に当たる約360人を削減する。
広報担当者は「非中核プロジェクトをやめ、各チームを統合し、配車に注力するよう方向転換する」と述べた。
事情を知る関係筋によると、グラブは現在、30億ドルの積立金を保有している。
コンサルティング会社モメンタム・ワークスのジアングガン・リー氏は、グラブは長年、多方面で成長を追求してきたが、重点分野を絞る方に軌道修正する必要があると指摘した。
シンガポールに拠点を構えるグラブは8カ国で事業を展開している。
配車業界は新型コロナ流行の影響を受けており、ソフトバンクが支援するウーバー (N:UBER)とオラは雇用とコストの削減を進めている。
特に東南アジアでは打撃が大きく、グラブとライバルのゴジェクの運転手11人は先週、収入が半分以下に減ったと話した。
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