[10日 ロイター] - 米バイオ医薬品企業ギリアド・サイエンシズ (O:GILD)は10日、新型コロナウイルス感染症の治療薬として利用されている抗ウイルス薬「レムデシビル」について、後期研究で死亡リスクの低下と重症患者の症状の大幅な改善が確認されたと発表した。
ただ、ギリアドは治験での確認が必要としている。
ギリアドは後期研究に参加した312人の患者と、リアルワールドでの後向きコホート研究に参加した818人の患者の治療データを分析。新型ウイルス感染症が重症化して入院した患者に対し、5日間および10日間の期間で点滴注射でレムデシビルを投与された患者に対する安全性と治療効果を評価した。
その結果、レムデシビルの投与を受けた患者の74.4%が14日目までに回復したのに対し、通常の治療を受けた患者では59.0%だった。
また、14日目時点の死亡率はレムデシビル投与の場合は7.6%だったのに対し、レムデシビルの投与を受けなかった場合は12.5%だった。
このほか、レムデシビルと抗マラリア薬「ヒドロキシクロロキン」双方の投与を受けた患者は、レムデシビルのみの投与を受けた患者よりも回復率が低かったことも明らかにした。