[ローマ 23日 ロイター] - イタリア政府は22日、新型コロナウイルスで打撃を受けた経済への支援策第3弾として250億ユーロ(289億3000万ドル)の追加財政支出を承認した。
これに伴い追加の借り入れが必要になり、2020年の財政赤字は対国内総生産(GDP)比11.9%に拡大する見通しだ。4月時点では同10.4%と見込んでいた。19年の財政赤字は同1.6%と12年ぶり低水準だった。政府の見通しでは、20年の公的債務は対GDP比157.6%に膨らむとみられている。
深夜まで行われた閣議での承認を受け、首相府は「生産的なシステムと国民の所得を引き続き支援することが不可欠だ」とする声明を発表した。
欧州連合(EU)首脳が21日に合意した復興基金では、イタリアに補助金と融資を合わせて2000億ユーロ超の支援が行われる見通しだが、今回の追加経済対策はそれまでの苦境を乗り切る支えとなる。
政府は財政支出拡大について29日に議会の採決にかけ、8月初旬に出す緊急政令で内容を発表する方針。
政府筋によると、打撃を受けた企業に対する雇用維持支援策の延長などが盛り込まれているという。
イタリアはこれまでに企業や家計を支援するため750億ユーロの経済対策を打ち出している。
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