[18日 ロイター] - バイオ医薬品開発の米バンダ・ファーマシューティカルズ (O:VNDA)は18日、同社が開発中の医薬品「トラディピタント」について、後期臨床試験(治験)の中間分析で、新型コロナウイルスに感染し肺炎を発症した患者の早期回復に効果が確認されたと発表した。
トラディピタントは、アトピー性皮膚炎や乗り物酔いを含む幅広い症状に対する効果を確認するための試験が進められており、バンダは、同薬が持つ抗炎症作用が新型ウイルス感染症(COVID-19)の治療に利用されている抗ウイルス薬の補完として役立つ可能性があるとしている。
バンダによると、14日間にわたるトラディピタント投与で、7日目までに60人の患者の回復が早まった。ただ、効果を確認するためにはより多くの患者を対象とした治験が必要としており、同社は今後、300人の患者を対象とした後期治験を実施する。
トラディピタントを巡っては、米食品医薬品局(FDA)が一段の情報を得られるまで12週間以上にわたる治験の実施を一部保留としている。
米株式市場序盤の取引でバンダ株は前日終値比4.3%高の12.16ドル。寄り付き前取引では約13%上昇していた。