[マニラ 7日 ロイター] - フィリピンの新型コロナウイルス新規感染者数が7日、約8週間ぶりの低水準となった。感染防止のための規制の緩和に伴い、再び感染者が増加しているため、当局は気を緩めないよう呼び掛けた。
保健省によると、7日に新たに報告された感染者は1383人と7月14日以降で最も少なかった。累計感染者数は23万8727人で東南アジアで最も多い。新たに報告された死者は15人で累計3890人となった。
政府の検査プログラムの責任者は会見で「新型コロナの試練は来年まで続く可能性がある。油断は禁物で脅威を無視してはならない」と述べた。
フィリピンは3月中旬から6月にかけて厳格なロックダウンを実施。その間に新規感染者数は3桁前半まで減少したが、経済支援のため規制を緩和すると、再び感染者が急増し始めた。
首都マニラとその周辺は9月末まで不要不急の移動などが禁止されている。
ロックダウンの指針となった予測や勧告を取りまとめる研究グループのメンバーは「感染者のカーブが平坦化してきているが、その傾向は容易に変わり得る。政府は成果を過大評価したりウイルスを過小評価してはならない」とロイターに語った。