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抗HIV混合薬、コロナ死亡率下げる効果なし=英医学誌

発行済 2020-10-06 16:11
更新済 2020-10-06 16:18
© Reuters. 抗HIV混合薬、コロナ死亡率下げる効果なし=英医学誌

[ロンドン 5日 ロイター] - 英医学誌ランセットは5日、抗エイズウイルス(HIV)薬のロピナビルとリトナビルの混合薬について、新型コロナウイルス感染症の入院患者に効果がないとする研究査読結果を掲載した。

6月に英オックスフォード大学の研究者が発表していた大規模臨床試験(治験)の暫定結果を確認した。

同大の多様な新型コロナ治療薬の治験プロジェクト「リカバリー」に参加する英科学者らが、死亡率を下げる有意な効果は明確に排除されたと暫定発表していた。

ランセットに公表された全体報告によると、混合薬を投与した患者の23%が治療開始から28日以内に死亡した。通常治療では22%だった。入院期間を短縮したり人工呼吸器使用の可能性を減らしたりする効果もなかった。治験では1616人に混合薬を投与し、3424人には通常の治療だけをした。

混合薬は米製薬大手アッヴィ (N:ABBV)の「カレトラ」で、同社は新型コロナ治療に使えるかを判定する途中ながら、同混合薬の供給を増やしていた。

世界保健機関(WHO)は7月に、同混合薬に死亡率を下げる効果が見られなかったとして、治験を打ち切っている。

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