[8日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカ (L:AZN)が早ければ来年7月にも、新型コロナウイルス感染症ワクチンから利益を得られ始める見通しだと、英紙ファイナンシャル・タイムズ(FT)が7日報じた。
アストラゼネカはこれまで、コロナのパンデミック(世界的大流行)中はコロナワクチンから利益を得ないと表明しているが、同社とブラジル公衆衛生機関が交わした覚書の情報によると、アストラゼネカはパンデミックが終息したと判断した時期を宣言できるという。
また、アストラゼネカが「パンデミックは終息していないと誠意を持って判断すれば」、パンデミック期は来年7月1日以降も継続される可能性があるという。
アストラゼネカは「当初から、ワクチン開発を巡る当社の方針は世界的な公衆衛生上の緊急事態に対応するというものであり、収益機会の追求ではない」とする声明を発表。ワクチンを先進国にも低所得国にも幅広く適時均等に分配できるよう、30億本超の供給に対応する複数のサプライチェーンを構築した、とした。また、今後も公共の精神を持って事業を継続し、感染終息宣言を行う際には国際機関を含む専門家の助言を仰ぐとした。