[上海 6日 ロイター] - 英製薬大手アストラゼネカ (L:AZN)の幹部は6日、開発中の新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、中国で年内に初期および中期の治験を開始する計画だと明らかにした。全世界に供給する体制を整える。
中国以外では既に後期治験が進められており、同社と共同開発相手の英オックスフォード大学は年内に後期治験のデータがそろうと見込んでいる。
アストラゼネカのパスカル・ソリオット最高経営責任者(CEO)は今週、治験で有効性が証明できれば、可能な限り多くの国で同時に緊急使用許可を申請する考えを示した。
中国では、深セン康泰生物製品 (SZ:300601)がアストラゼネカのワクチンの生産を担うことで既に合意している。深セン康泰は年内に1億回接種分以上の年間生産能力を構築するよう求められている。
アストラゼネカの中国事業責任者、レオン・ワン氏はロイターに、中国で実施する第1相・第2相の治験で安全性に関するデータがそろい、海外での第3相の治験で有効性を示すデータが集まった後、中国当局の承認は2021年半ばまでに下りる可能性があると述べた。
同氏によると、中国での治験は深セン康泰が生産したワクチンが使われる。