[ロンドン 1日 ロイター] - IHSマークイット/CIPSが発表した1月の英国の製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値は3カ月ぶりの低水準となった。新型コロナウイルス禍と欧州連合(EU)からの正式離脱が新規輸出受注を圧迫し、サプライチェーンの混乱やインフレ圧力が高まる兆候も示した。
1月のPMI改定値は54.1。速報値の52.9からは上方修正された。昨年12月は、移行期間終了を前に生産活動が活発化し3年ぶりの高水準となる57.5だった。
1月調査では、小規模製造業が特に打撃を受けていることが明らかになった。
IHSマークイットのディレクター、ロブ・ドブソン氏は「多くの国では、コロナ禍でサービス業が打撃を受け、製造業が成長を支えているが、英国の製造業は停滞に近い状態になった」と述べた。
ワクチン接種が進んでおり、企業がEU離脱後の変化に適応することで成長が上向くことも期待できるが、厳しい状況は早期に解消しそうになく、現在の状況が長引けば長引くほど、製造業とサプライヤーへの打撃も大きくなるとの見方を示した。
1月は新規受注が減少し、原材料在庫が落ち込んだ。物流面の問題でサプライヤーの納入にかかる期間が大幅に伸びた。
3回目のロックダウン(都市封鎖)、顧客の休業や閉鎖、不透明感の再燃で小規模製造業の生産と新規受注が減少した。一方、中堅や大手では生産と新規受注が増加した。