[リマ 14日 ロイター] - ペルーのアステテ外相は14日、国内の正式な接種プログラム開始に先駆けて中国国有製薬大手・中国医薬集団(シノファーム)製のワクチンの接種を受けたことを認め、辞任すると発表した。
同外相は昨年11月に就任。臨床試験を統括する国内の大学から申し出があり、1月22日に臨床試験の「余剰分」から接種を受けたという。同外相は「重大な間違いを犯したことを認識している。2度目の接種は受けない」と表明。大統領に辞表を提出したことを明らかにした。
ペルーではつい前日にも、昨年11月に更迭されたビスカラ元大統領へのコロナワクチン接種を巡りマセッティ保健相の辞表を受理したとサガスティ大統領が発表したばかり。
ビスカラ元大統領は早期にワクチン接種を受けたことについて、特別に便宜を図られたわけではなく、臨床試験の一環だったと釈明。ただ、現地メディアはこれに疑義を呈している。
ペルーは最大3800万回分のシノファーム製ワクチン購入契約を結んでおり、先週、最初の30万回分が到着した。最も感染リスクの高い医療関係者を対象に接種が開始されている。