[東京 15日 ロイター] - エイチ・アイ・エス(HIS)は15日、2020年11月━21年1月期の連結決算で最終損益が79億円の赤字だったと発表した。前年同期は21億円の黒字だった。新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言の再発令などにより、旅行事業で大幅な赤字を計上した。新型コロナの影響を受けて申請した雇用調整助成金などで34億円の特別利益を計上したが、赤字を補うことはできなかった。
また同社は、11月1日付で予定していた持ち株会社体制への移行をいったん中止すると発表した。新型コロナウイルス感染症の影響により、いち早く業績を回復させるためには現行の組織を維持することが当面必要であると判断した。
HISは2019年10月に、20年8月1日をめどに持ち株会社体制に移行すると発表。しかし20年6月に、新型コロナへの対応を優先し新体制への移行作業が遅れているとして、持ち株会社への移行を21年11月1日に延期すると発表した。
HISは再び移行作業の中止を迫られたが、持ち株会社体制への移行は将来的にグループにとって必要な施策だとして、実施時期についての検討は継続するとしている。
*決算の内容を追加しました。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20210315T072320+0000