[ベルリン 7日 ロイター] - 独バイオ医薬品企業キュアバックの共同創設者の1人で最高製品責任者(CPO)のフロリアン・フォン・デル・ミュエルベ氏は、米国の規制によって新型コロナウイルスワクチン関連のサプライチェーン(供給網)に支障が出ており、欧州で生産を目指す企業にとって悩みの種になっていると指摘した。
7日付のライニッシェポスト紙のインタビューで語った。
同氏は、キュアバックのワクチン候補が今四半期に欧州で緊急使用を許可されることに期待を表明。3億回分としている今年の生産見通しを確認した。
ただ、米国のサプライヤーが国防生産法(DPA)の下で自国市場のニーズへの対応を優先することを義務付けられているため、欧州で生産体制の構築を目指すワクチンメーカーは非常に不利な立場に置かれていると強調。
「世界のサプライチェーンは混乱している。化学物質であれ、機器であれ、フィルターやホースであれ、米国の製造業者はまず国内の需要を満たす義務があり、われわれは後回しになる」と語った。
キュアバックはドイツ国内の工場ですでにワクチン候補を生産している。