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WHO、ワクチン追加接種先送り要請 米は必要に応じ供給可能と表明

発行済 2021-08-05 00:44
更新済 2021-08-06 02:18
© Reuters. 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は4日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)について、最低でも9月末まで見送るよう呼び掛けた。写真はテドロス氏。

[4日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は4日、新型コロナウイルスワクチンの追加接種(ブースター接種)について、最低でも9月末まで見送るよう呼び掛けた。

「デルタ変異株から国民を守りたいという各国政府の懸念は理解できる。しかし、すでに世界のワクチン供給の大半を使ってしまった国々がさらにワクチンを使うことは受け入れられない」と語った。

また、ブースター接種を先送りすることにより、各国で少なくとも人口の1割にワクチンを接種できるとした。

WHOによると、高所得国では5月に100人当たり約50回のワクチン接種が行われ、その後倍増。一方、低所得国では100人当たり1.5回分にとどまっている。

テドロス氏は「ワクチンの大半が高所得国に向かう状況を早急に転換させ、低所得に向かわせる必要がある」と強調した。

国境なき医師団の感染症顧問もロイターに対し「新たな変異株が出現する中、世界の大多数の人がワクチン接種を受けられない状況が続けば、将来的に調整したワクチンが必要となる」と述べた。

追加接種を巡っては、イスラエルが60歳以上を対象にすでに始めているほか、ドイツでも9月からの開始を予定している。

米ホワイトハウスは4日、必要に応じ、ブースター接種を供給する用意があると明らかにした。サキ報道官は、国内で承認されれば、米政府はブースター接種を実施すると同時に、余剰分を他国に供給することが可能と強調した。

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