[シドニー 15日 ロイター] - オーストラリアのニューサウスウェールズ(NSW)州当局者はシドニー近郊の12地区で実施している外出禁止措置を15日夜で終了すると発表した。
当局者によると、同州で1回目の新型コロナワクチン接種を終えた人は全体の80%となった。2回の接種を完了した人は48%と全国平均の43%を上回っているが、他の行動制限解除の基準となる70%にはまだ遠い。
接種率が70%に達するのは来月半ばごろとみており、80%まで上昇すればさらに制限を解除する方針を示している。
NSW州のベレジクリアン首相は記者会見で「懸念されていた一部地域で(感染が)安定、減少したのは喜ばしい。だが現時点でこれ以上の措置に踏み切るのは早すぎるし危険すぎる」と指摘した。
ワクチンの接種を受けていなければレストランやカフェに行くことはできないと述べ、市民に接種を促した。
NSW州で15日に新たに報告された感染者は1259人と前日の1127人からわずかに増加した。多くがシドニーで確認された。死者は12人。
ビクトリア州では新規の感染者が2日連続で減少し423人となった。1回目のワクチン接種を終えた人が70%近くに達し、想定よりも約1週間早いペースとなっている。