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中国新規融資、4月は予想以上の大幅減 コロナが経済直撃

発行済 2022-05-13 19:00
更新済 2022-05-13 23:00

[北京 13日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)が13日発表した4月の人民元建ての新規融資は6454億元(951億4000万ドル)で3月から急減し、アナリストの予想を下回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた厳格な規制が経済を直撃し、借り入れ需要が減退した。

3月は3兆1300億元、2021年4月は1兆4700億元。アナリストは1兆5200億元と予想していた。

人民銀は新規融資の大幅減について、新型コロナの実態経済への影響を反映していると分析。「中小・零細企業を中心に経営が一段と厳しくなった。有効な資金調達需要が大幅に減少した」と説明した。

住宅ローンなど家計向け融資は2170億元減少した。3月は7539億元だった。企業融資は3月の2兆4800億元から5784億元減少した。

キャピタル・エコノミクスはリポートで「融資は予想よりもはるかに弱かった。ロックダウン(都市封鎖)が信用需要を圧迫した」と指摘。「人民銀は近く追加の緩和措置を発表するだろう」と予想した上で「比較的抑制的なアプローチ」を維持するとの見方を示した。

ただ国外への資金流出懸念から金融緩和余地は限られるとの見方もある。INGのアナリストは「ロックダウンの影響を受けている景気に対し、利下げは直接的な支援策とならないため、決定は困難だ。より効果的なのは財政策で中小企業や個人への影響が大きい」との見方を示した。

マネーサプライM2の前年比伸び率は10.5%で予想を上回った。3月は9.7%。アナリスト予想は9.9%だった。

4月末時点の元建て融資残高は前年比10.9%増。3月は11.4%増、アナリスト予想も11.4%増だった。

人民銀は景気減速に歯止めをかけるため、4月下旬に銀行の預金準備率を引き下げた。9日には、国内の物価動向や先進国の政策調整を注視しつつ経済支援を強化する方針を示していた。

通常の銀行融資に加え、新規株式公開、信託会社の融資、債券発行などを含む広義の与信・流動性を示す社会融資総量は、4月末時点の残高が326兆4600億元で前年比10.2%増。伸び率は3月の10.6%から低下した。

4月の社会融資総量は9102億元で、3月の4兆6500億元から予想以上に減少した。アナリスト予想は2兆1500億元だった。

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