[ソウル 13日 ロイター] - 朝鮮中央通信(KCNA)は13日、北朝鮮がマスクの着用義務や対人距離の確保といった各種規制を解除したと伝えた。北朝鮮は3カ月前に国内での新型コロナウイルス流行を初めて確認したが、金正恩朝鮮労働党総書記は今週、新型コロナとの戦いに勝利したと宣言した。
金氏は10日に開催したコロナ対策会議で、5月に導入した最大限の感染拡大抑制措置の解除を命じた。同時に「今後も鉄のような防疫壁を維持しなければならない」とも強調したという。
KCNAによると、防疫体制が「最高レベル」から「通常レベル」に引き下げられ、国境地帯を除く全ての地域において、マスク着用義務や、商業・公共施設のサービス時間制限などの規制が解除された。
呼吸器系の症状がある人についてはマスクを着用し続けるよう勧告したほか、「異質な物」への警戒維持を呼びかけた。
北朝鮮は、韓国との境界付近の「異質な物」が北朝鮮でコロナが流入した原因と主張、金氏の妹の金与正党副部長は韓国への強力な報復を警告している。韓国の脱北者団体などは、北朝鮮の体制を批判するビラや食料、医薬品などを付けた風船を北朝鮮に向けて飛ばしている。