［ニューヨーク ３１日 ロイター］ - 米国で今年、レーバーデーの祝日（９月５日）の連休に旅行する人数はコロナ禍前の２０１９年を上回り、データによっては過去最多になる可能性もある。米国の旅行関連の数社の話や数字で分かった。
米国では航空運賃などの旅行料金が上がり、航空会社の人手不足などによる運航混乱はまだ続いている。インフレは家計の予算を圧迫している。それにもかかわらず、夏休み時期の最後の旅行チャンスとなるこのレーバーデーの週末に、もう１回旅行に出かけようという動きが盛り上がっているという。
ユナイテッド航空によると、１─６日の同社搭乗者数は２６０万人と、ほぼ１９年のレーバーデー期間並みに戻る見込み。旅行予約アプリのホッパーによると、１─５日の予想航空旅客数は１２６０万人に達する。米運輸安全局（ＴＳＡ）空港保安検査統計の１９年同時期より約２２％多い。
米自動車協会（ＡＡＡ）の旅行担当幹部のポーラ・トゥワイデイル氏は「皆、家にいようとは思っていないようだ。なおも出かけようとし、旅行の方法をなおも見つけようとしている」と語る。
ホッパーによると、今年は５月のメモリアルデー（３０日）の週末も旅客需要がとても旺盛だったが、この９月のレーバーデー期間の飛行機の予約もそれに匹敵しそうで、独立記念日（７月４日）の週末をしのぎ、この夏季の最も繁忙な週末になる可能性もある。
レーバーデー期間の旅行支出予想については、旅行サイトなどのデータを収集するアドビ・アナリティクスが１９年を１７％上回るとの想定を示した。ホッパーによると、国内の旅客飛行機代は１９年や２０年を２０％上回る見込みという。
一方で短期の民泊データを分析するエアーＤＮＡによると、エアービーアンドビーやＶｒｂｏなどのサイトを通じた短期の民泊予約の総日数は今年のレーバーデー期間がコロナ前に比べて１６％超増えており、レーバーデー期間では過去最高の勢いという。旅
関連株アナリストのパトリック・ショールズ氏は「価格の高騰にやや怖じ気づいて、ホテルではない過ごし方を模索する人たちが多いのではないか」と分析した。
旅行サイト一括検索のカヤックによると、今年のレーバーデー期間の米国内ホテルの平均料金は１９年比で３２％上昇、昨年比でも６％上昇しているという。
海外旅行は外国でのコロナ関連の規制措置のため米国内旅行よりもコロナ禍前水準の回復が遅れていたが、これさえも航空券データのフォワードキーズによれば、レーバーデー期間の予約状況はコロナ禍前より１４％多いという。