[デトロイト 8日 ロイター] - イエレン米財務長官は8日、バイデン大統領の政策により米経済は新型コロナウイルス感染拡大前よりも強くなったとの見方を示すと同時に、得られた進展を守るためにインフレ対応が必要との考えを示し、政権は物価対応を「最優先の経済課題」と認識していると述べた。
中間選挙を11月に控える中、イエレン長官は訪問先のデトロイトで「バイデン政権の計画はうまくいっている」とし、「近代史の中で最も急速な景気回復を遂げた」と述べた。
ただ、約40年ぶりの高水準にあるインフレ率について大きく懸念しているとし、「過去2年間の経済的な進展を犠牲にすることなく、物価安定を取り戻すことが喫緊の課題となる」と指摘。連邦準備理事会(FRB)は物価安定の責務を担っているとした上で、「長期的な経済安定を確保するためには、財政を健全な状態に保つ必要がある」と語った。
また、大企業に対する増税を推し進めるほか、世界的な税制改革の実施を引き続き推進すると表明。女性の労働参加を高めるため、育児支援を強化すると述べた。