[東京 19日 ロイター] - 日本政府観光局(JNTO)が19日発表した9月の訪日外国人客数は20万6500人(推計)だった。今年3月の外国人の新規入国再開以来初めて20万人を上回った。ただ、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年同月と比べると90.9%減で、依然として低水準だった。
日本政府は9月7日からコロナの水際対策を一部緩和。1日当たりの入国者数上限を2万人から5万人に引き上げ、すべての国から添乗員なしの団体旅行受け入れを可能とし、3回のワクチン接種者であれば陰性証明書を提出せずに入国できるようにもなった。しかし、すべての入国者にビザ取得を義務付け、個人旅行もまだ認めていなかったため、回復は非常に緩やかとなっている。
国別では、韓国からが最も多く3万2700人、その次がベトナムで3万0900人、3番目に多い米国は1万8000人。中国は1万7600人で4番目だった。中国では今も海外旅行自粛の指示がでており、日本への観光客の渡航は実質的に不可能な状況が続いている。
ただ10月に関しては、日本政府が同月11日から水際対策を大幅に緩和したため、さらなる訪日外国人客数の回復が見込めそうだ。1日当たりの入国者数の上限を撤廃し、個人旅行を解禁し、68の国や地域から観光などで訪れる短期滞在者のビザを免除する措置も再開した。発熱など感染が疑わせる症状がなければ入国時の検査は行わず、入国後の自宅などでの待機も求めない。