[ブリュッセル 17日 ロイター] - 欧州連合(EU)は17日、中南米・カリブ海諸国への投資を拡大すると表明した。ロシアによるウクライナ戦争や中国を巡る警戒感の高まりを受けた国際関係見直しの一環。
ブリュッセルで開かれたEUと中南米カリブ海諸国共同体(CELAC)の首脳会議で明らかにした。会議開催は8年ぶり。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は、この3地域はこれまで以上に互いを必要としていると指摘。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)、ウクライナ戦争、中国の国際的影響力拡大が及ぼす影響という課題に共に取り組むべきとした。
また、中国の広域経済圏構想「一帯一路」に対抗するEUのインフラ投資計画「グローバル・ゲートウェイ」の一環として、中南米・カリブ海地域に450億ユーロの投資を計画しているという。
会議では主に共通の価値観について議論されたが、共同声明を巡っては、ウクライナ戦争や奴隷貿易における欧州の歴史的役割の扱いで見解の相違が浮き彫りになった。