[ワシントン 31日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は31日、海外の中央銀行に対するドル供給を拡充すると発表した。国債を担保に資金を供給するレポ取引を活用し、米国債を一時的に買い入れてドルを提供する。新型コロナウイルスが世界的に流行する中、世界的なドル不足に対応する。4月6日までに開始し、少なくとも6カ月間は継続する見込み。
多くの中銀はニューヨーク連銀に口座を持っており、この口座に米国債を保有していることも多い。今回の措置で、各国中銀はこうした米国債を担保として利用し、金利0.25%で翌日物のドル資金を調達できる。資金は翌日物だが、FRBは「必要に応じてロールオーバーできる」としている。
FRBは「ドル資金調達のための市場での債券売却に代替する一時的な手段を提供することで、米国債市場の円滑な運営が支援される」とした。
バンク・オブ・アメリカ証券は調査リポートで、今回の措置に伴い海外中銀による米国債売り圧力は緩和されるほか、FRBも日次の米国債買い縮小を進めることが可能と指摘した。
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