[ベルリン 10日 ロイター] - 独バイオ医薬ベンチャーのビオンテックによる新型コロナウイルスワクチンの開発と国内でのワクチン生産だけで、今年の国内総生産(GDP)に対し最大0.5%ポイントの押し上げ効果が期待できるという。ドイツのシンクタンク、IMKの代表を務めるセバスティアン・ドゥリエン氏が10日明らかにした。
今年のGDPは約4%のプラス成長と、昨年のマイナス4.6%から持ち直す見込み。ドゥリエン氏はロイターに対し、「一企業がドイツのGDPにこれほどの影響を与えた例は他に思い当たらない」と指摘。マクロエコノミストとして、通常は個々の企業を見ることはないものの、「時には個々の企業がマクロ経済に重要な意味を持つというまれな例もある。ビオンテックはまさにそのようなケースだ」と述べた。
ビオンテックは9日、今年のワクチン収入見通しを159億ユーロ(約186億ドル)とし、当初の124億ユーロから引き上げた。