[ワシントン 27日 ロイター] - 米商務省が27日公表した3月の財(モノ)の貿易収支は赤字額が前月比17.8%増の1253億ドルと過去最高となった。輸入の急増が背景で、貿易面が引き続き第1・四半期の経済成長の重しになることが示唆された。
JPモルガンのエコノミスト、ダニエル・シルバー氏は「第1・四半期の国内総生産(GDP)は全体的に弱く見えるが、国内の完成品の売り上げは第1・四半期にかなり好調だった」と述べた。
財の輸入は11.5%増の2946億ドル。石油製品を含む工業用品の輸入が15.0%増加したほか、消費財が13.6%増、自動車が12.0%増となった。食料品や資本財の輸入も増加した。
ゴールドマン・サックスは「ロシアとウクライナの戦争を受け、企業が品不足の可能性を見越してコモディティーや完成品の在庫を増加させ、輸入が前倒しされたことが輸入急増につながったようだ」とした。
一方、財の輸出は7.2%増の1693億ドル。工業用品が12.3%増えたほか、自動車が8.4%増。食料品、資本財、消費財も増加した。
内需が堅調な中、企業が在庫を補充したことが輸入急増につながった。卸売在庫は2.3%増加。2月は2.6%増だった。小売在庫は2.0%増。2月は1.5%増だった。自動車在庫は1.2%増えた。
自動車を除く小売在庫は2.3%増。2月は1.5%増だった。この要素はGDP成長率の計算に含まれる。