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独IFO業況指数、7月は2年ぶり低水準 ガス供給次第で景気後退も

発行済 2022-07-25 18:16
更新済 2022-07-25 19:54
© Reuters.  独IFO経済研究所が25日発表した7月の業況指数は88.6へと予想以上に悪化し2年あまりぶりの低水準となった。写真は2020年1月、デュイスブルクの鉄鋼工場で撮影(20

[ベルリン 25日 ロイター] - 独IFO経済研究所が25日発表した7月の業況指数は88.6へと予想以上に悪化し2年あまりぶりの低水準となった。IFOはエネルギー価格高騰や、今後予想されるガス不足でドイツがリセッション(景気後退)入りする可能性が高まったとの見方を示した。

ロイターがまとめた市場予想は90.2。6月の業況指数は92.2に下方改定された。

現況指数は97.7で、6月の99.4から低下。市場予想の98.0を下回った。

期待指数も85.5から80.3に低下し、市場予想の83.0を下回った。

IFOのエコノミスト、クラウス・ボールラーベ氏は「リセッションが扉をノックしている。もはや可能性は排除できない」と述べた。

ロシアが天然ガスの供給を絞り、ドイツはこの冬、深刻なガス不足のリスクに直面することになる。

ロシア産ガスを輸送する「ノルドストリーム1」パイプラインは10日間の点検修理を終えて運用を再開したものの、供給量は能力の40%にとどまる。

ホールラーベ氏は、40%程度の供給が続けばリセッションに陥ることはないとの見方を示した。

しかしガス供給当局は、40%程度の供給では、冬季の使用制限を回避するための備蓄目標を達成するのに追加措置が必要になるとしている。

政府はガスの使用制限を実施する場合は家計ではなく企業に対応を求める方針。

こうした状況もあって、企業の向こう数カ月の見通しは著しく悪化。悲観的見通しが特に目立つのが製造業で指数は6月の0.0からマイナス7.1に大きく低下した。

コメルツ銀行のアナリスト、ヨルゲ・クレーマー氏は「購買担当者景気指数(PMI)と同様、IFO業況指数もドイツ経済の悪化を明確に示唆している。どれほど深刻な結果になるかは、プーチン(ロシア大統領)の一存にかかっている部分が大きい」と述べた。

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