[シンガポール 26日 ロイター] - 英銀大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)が発表した第3・四半期決算は40%の増益となった。金利上昇で利益が急増した。
通期の利益予想を従来の10%増から13%増に上方修正した。
同行の香港上場株は5%上昇。
第3・四半期の税引き前利益は13億9000万ドル。前年同期の実績は9億9600万ドル、同行がまとめた市場予想の平均は10億5000万ドルだった。
ビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は「2024年の財務目標達成に引き続き自信を持っている」との声明を発表。「今年の業績は好調だ。一部の西側諸国は景気後退(リセッション)圧力が強まっているが、進出先の多くの市場の景気回復ペースは心強い」と述べた。
アナリストによると、法人顧客のキャッシュマネジメントを手掛けるトランザクション・バンキング業務が好調で47%の増益だった。ウエルスマネジメント業務は引き続き不振で19%の減益。株式市場の低迷で富裕層の投資意欲が減退した。
主要国経済の低迷を反映し、貸倒引当金は前年同期の2倍以上の2億2700万ドルとなった。うち1億3000万ドルは中国の商業用不動産に対するエクスポージャー向け。