[シドニー 28日 ロイター] - オーストラリア統計局が28日発表した10月の小売売上高は前月比0.2%減の350億豪ドル(235億1000万米ドル)と、今年初めてマイナスに転じた。物価高と金利高が消費者の購買力に悪影響を及ぼし始めた。
市場では、0.5%増が見込まれていた。
前年同月比では12.5%増。前年は新型コロナウイルスの規制で小売店での買い物に制約があった。
統計局の小売統計責任者、ベン・ドーバー氏は前月比の減少は10カ月ぶりで、「生活費の負担増と金利上昇が消費支出を圧迫し始めていることを示している」とコメントした。
ウエストパックのシニアエコノミスト、マシュー・ハサン氏は年末商戦期に豪消費の真の強さが試されることになると指摘。
「これまでは生活費の急騰や金利高の圧力があっても消費活動は比較的持ちこたえていた」とし、現在からクリスマスまでの消費最盛期も勢いが持続するかどうかを占う上で今後数週間が重要になると分析した。