[リスボン 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのセンテノ・ポルトガル中銀総裁は10日、ECBの政策金利に関する一段の調整を排除しないとした上で、ECBの利上げサイクルはピークに達していると述べた。
記者会見で「われわれはターミナルレート(政策金利の最終到達点)に近づいているはず」とし、ECBの政策金利は6月または7月にピークに達する可能性があると指摘。常にインフレ見通しを注視しており、より小幅な調整はまだ進行中としながらも、利上げサイクルが完了すれば、ECBの金融政策は当面引き締まった状態が続くものの、「2024年のある時点から利下げが開始される」とした。
また一部の原材料、金属、食品の国際的な価格の「大幅な下落」が「消費者物価の持続的な下落」につながると予想。「われわれが確認すべきなのは、インフレ低下過程の性質や特徴から、24年末か25年初頭には中期目標の2%に十分に近づくという安心感が得られるかどうかだ」とした。