[10日 ロイター] - ロシア財務省が10日発表した1─4月の財政収支(速報値)は、赤字額が3兆4000億ルーブル(438億ドル)に拡大した。歳出が増加する一方、エネルギー収入が減少した。赤字額はこの時点で23年通年の政府目標である2兆9000億ルーブルを既に17%上回っている。
前年同期は1兆2000億ルーブルの黒字だったが、その後はウクライナ侵攻関連の多額な支出と、エネルギー・ガス輸出に対する西側の制裁で財政が圧迫された。
財務省は昨年に月単位の財政統計発表を中止したが、10日のデータに基づけば、4月の財政収支は1兆ルーブル(129億ドル)の赤字だった。
3月は1810億ルーブルの黒字、2月と1月はそれぞれ8210億ルーブルと1兆7600億ルーブルの赤字だった。
1─4月の歳出は26.3%増。歳入は22.4%減少した。
シルアノフ財務相は今年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比は2%以下になると繰り返しているが、大半のアナリストはこの見通しに同意していない。