[ロンドン 1日 ロイター] - 英住宅金融会社ネーションワイドが1日発表した7月の国内住宅価格は前年比3.8%下落し、2009年以来の大幅な落ち込みとなった。6月は3.5%の下落だった。
ロイターがまとめたエコノミスト予想と一致した。前月比では0.2%下落した。
ネーションワイドのチーフエコノミスト、ロバート・ガードナー氏は、頭金20%の一般的な初回購入者は、現在の金利では住宅ローンの支払いが手取り収入の43%を占め、1年前の32%から拡大していると指摘。過去数カ月の住宅市場の低迷は、こうした厳しい住宅取得状況が一因と分析した。
21年に始まったイングランド銀行(中央銀行)の利上げの影響が今後さらに表れるとみられ、エコノミストの多くは住宅市場の低迷が続くと考えている。
しかしガードナー氏は、住宅市場の軟着陸は可能との見方を示した。「活動は当面低迷が続く公算が大きい。だが名目所得が堅調に拡大し住宅価格が緩やかに低下すれば、長期的には住宅がより入手しやすくなる」とし、中銀が利上げを停止し住宅ローン金利が抑えられれば、こうした傾向は強まると予想した。