[北京 1日 ロイター] - 中国の5大銀行は1日、預金金利を軒並み引き下げた。苦境にある不動産セクターと低迷する経済をてこ入れするため住宅ローン金利の引き下げに動く中、それに伴う利ざや縮小を緩和する。
各行のウェブサイトによると、中国工商銀行(ICBC)、中国建設銀行、中国農業銀行などは1日、預金金利を5─25ベーシスポイント(bp)引き下げた。
1年物の人民元預金金利を10bp引き下げ1.55%とした。2年物は20bp、3年物と5年物は25bpそれぞれ引き下げた。
預金金利の引き下げは過去1年間で3回目。今回の引き下げ幅は前回6月と昨年9月を上回った。
格付け会社ムーディーズの銀行アナリスト、Nicholas Zhu氏は、縮小しつつある純金利マージン(利ざや)へのさまざまな圧力が一部緩和されると指摘。
「中国の銀行債務の4分の3近くが預金であることを踏まえると、預金金利引き下げの影響は大きい」と述べた。
中堅銀行の興業銀行と中国渤海銀行は31日夜、1日から預金金利を10─25bp引き下げると発表していた。