[フランクフルト 23日 ロイター] - ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)のブランソン長官は23日、銀行の業績ついて、今年は昨年に比べて厳しいとの見通しを示した。商業用不動産が現時点で最大のリスクとしている。
ドイツの商業用不動産は、金利上昇や破産、取引の急激な鈍化を受け数十年で最も深刻な危機に見舞われている。監督庁は業界のリスクについて長らく警告してきたが、長官は一段と悲観的な見方を示した。
同長官はポッドキャスト「Finanz-Szene」で、「超低金利時代にやり過ぎが目立った。このため、必要な調整が訪れている」とし、「一番のリスク」だと発言。
ディベロッパーや不動産会社の問題は価格と取引を「当面」抑制すると語った。
銀行の業績については、昨年は金利上昇とそれに伴う収入では好調だったが、今年は「(昨年より)厳しい」と指摘。
「貸出帳簿の多くのコストは時間差を伴って発生する。2024年やそれ以降に発生するだろう」と述べた。