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[ミコライウ(ウクライナ)/キーウ(キエフ) 29日 ロイター] - 戦線が数週間にわたり膠着(こうちゃく)気味で推移する中、ウクライナはこの日、同国南部でロシア軍に対する反撃を開始した。
ウクライナ南部軍司令部のナタリア・フメニウク報道官は29日、ロシア軍に対する反撃をヘルソン地域を含む南部で開始したと発表した。
ブリーフィングで、最近のロシア南部の物流ルートへの攻撃により、「敵国は紛れもなく弱体化した」と指摘。ただ、新たな攻撃に関する詳細については言及を避けた。
これに対しロシア国防省は、ウクライナ軍が南部ミコライウとヘルソン地域で攻勢をかけたことで多大な犠牲が出たと表明。「ウクライナ軍の攻勢は失敗した」とした。
ロシア通信(RIA)はロシア政府が任命した地元当局者の話として、ロシアが制圧しているノバ・カホフカにウクライナ軍がロケット弾を撃ち込み、電力と水道が遮断されたと報じた。ノバ・カホフカはヘルソンの東隣に位置している。
一方、ロシア軍は南部の主要都市ミコライウで住宅地に砲撃を実施。市当局や目撃者によると、少なくとも2人が死亡、24人が負傷した。
ロイターはこれを独自に確認することはできなかった。
<原発の安全性>
ロシア軍の管理下にあるウクライナ南東部ザポロジエ原子力発電所を巡っては、双方がその周辺での砲撃を非難し合う一方、世界中が原子力災害の回避に腐心している。
ウクライナ外務省によると、国際原子力機関(IAEA)の調査団が、29日中にウクライナの首都キーウ(キエフ)に到着する見通し。向こう数日以内にザポロジエ原発で作業を開始するという。
同原発を巡っては、ウクライナのミサイル攻撃により燃料貯蔵庫の屋根に穴が開いたと、ロシアが設置したウクライナの当局が29日、発表した。ロシア国営通信社RIAノーボスチが報じた。
またロシアの通信社の報道によると、ロシア国防省は、同原発を攻撃しようとしたウクライナの無人偵察機を撃墜したと発表した。
ロイターはどちらの報道も独自に確認することができなかった。
米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は29日、同原発周辺地域の非武装地帯化にロシアは同意する必要があるとの考えを改めて示した。
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