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NY市場サマリー(22日) ドル上昇、株式下落 債券利回り低下

発行済 2022-07-23 06:27
更新済 2022-07-23 06:36

[22日 ロイター] - <為替> ドルが上昇した。7月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値が約2年ぶりに50を下回ったことから、リスク資産の選好度が低下し、ドルは序盤の下げから回復した。

米S&Pグローバルが22日に発表した7月の米PMI速報値は47.5と、6月改定値の52.3から低下。高インフレや金利上昇、消費者信頼感の悪化などを背景に経済が停滞している状況を示唆した。

企業決算が軟調だったこともあり米株が売られたことで、安全逃避の買いがドルにとって一定の支援材料となった。

ドル指数は0.1%高の106.73。週間では1.2%安となった。

ユーロ/ドルは0.4%安の1.0196ドル、英ポンドは0.2%安の1.1979ドルだった。

リスクに敏感な豪ドルは0.26%安の0.6911米ドル、ニュージーランドドルは0.17%安の0.6242米ドルだった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインはほぼ横ばいの2万3074.82ドル。週間では約10%上昇した。

<債券> 10年債利回りが5月末以来約8週間ぶりの低水準を付けた。軟調な経済指標を受け世界経済への懸念が高まった。

米S&Pグローバルが22日に発表した7月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.5と6月改定値の52.3から低下し、景気拡大・縮小の節目となる50を約2年ぶりに下回った。

トレーダーによると、FRBによる75ベーシスポイント(bp)利上げはほぼ織り込み済みだが、それを上回る利上げの可能性は1桁台に低下している。[FEDWATCH]

欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁がインフレ率が目標の2%に回帰するまでECBは利上げを継続すると表明したことを受け、米債利回りは低下幅をやや縮めたが、それでもこの日の最も低い水準で終了した。

2年債利回りは12.1bp低下の2.974%。10年債利回りは15bp低下の2.758%。30年債利回りは9.7bp低下の2.975%。

2・10年債の利回り格差はマイナス22.0bp。

物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)の5年物が2.585%。前日は2.591%だった。

インフレ期待指標として注目されるドル建て5年先5年物インフレスワップは2.367%。

<株式> 下落して取引を終えた。好決算を発表した米クレジットカード大手アメリカン・エキスプレス(アメックス)が買われたものの、写真・動画共有アプリ「スナップチャット」を運営する米スナップの決算を受け、ソーシャルメディアや広告技術に関する企業の下げが指数を押し下げた。

ただ、週間では主要3株価指数がいずれも上昇を維持。ナスダック総合は3.3%、S&P総合500種は2.4%、ダウ工業株30種は2%上昇した。

スナップは約40%安。21日発表した第2・四半期決算は、売上高が市場予想を下回った。

一方、ツイッターは序盤の下げから切り返し0.8%高。22日発表した第2・四半期決算は売上高が予想に反して減少し、純損失を計上した。

メタ・プラットフォームやアルファベットも値下がりし、それぞれ7.6%、5.6%下落。ナスダック総合の重しとなった。

来週にはメタとアルファベットのほか、アップルやマイクロソフト、アマゾン・ドットコムが決算を発表する。

セクター別では、通信サービスと情報技術がそれぞれ4.3%、1.4%下げた。

22日朝時点でS&P総合500種構成銘柄のうち106社が決算を発表。そのうち75.5%が市場予想を上回った。リフィニティブによると、過去4四半期の決算では81%が市場予想を上回っていた。

市場では来週の連邦公開市場委員会(FOMC)と米国内総生産(GDP)の発表が注目されている。米連邦準備理事会(FRB)はインフレ抑制に向け75ベーシスポイント(bp)の利上げを決定すると見込まれているほか、GDPは再びマイナス成長となる見通し。

米S&Pグローバルが22日に発表した7月の米総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.5と6月改定値の52.3から低下し、景気拡大・縮小の節目となる50を約2年ぶりに下回った。

個別銘柄では、米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズが6.8%安。22日、2022年の通期利益見通しを下方修正した。第2・四半期の月額払い契約者数が予想を下回った。

一方、アメックスは1.9%高。22日、通期の純収入を23─25%増と予測し、従来の18─20%増から引き上げた。

<金先物> 米長期金利の低下やドル下落を手掛かりに買いが入り、続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比14.00ドル(0.82%)高の1オンス=1727.40ドル。週間では23.80ドル(1.40%)上昇となり、6週間ぶりにプラスに転じた。

世界的な景気減速への警戒感から、米長期金利が大きく低下。S&Pグローバルがこの日発表したユーロ圏および米国の購買担当者景況指数(PMI)はともに市場予想を下回った。これを受けて、利回りを生まない金に対する見直し買いが入った。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定を来週に控え、1.00%の大幅利上げ観測が後退し、ドルが対ユーロで軟化したことも、ドル建てで取引される金の割高感を和らげた。

<米原油先物> 世界的な景気減速懸念やリビアの供給再開などを背景に売られ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.65ドル(1.71%)安の1バレル=94.70ドル。中心限月の清算値ベースでの95ドル割れは4月上旬以来約3カ月ぶり。10月物は1.35ドル安の92.43ドル。

S&Pグローバルが同日発表した7月のユーロ圏製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値や7月の米総合PMI速報値などの低調な指標を受けて、世界経済が景気後退しエネルギー需要が鈍化するとの警戒感が再燃。原油の売り地合いが続いた。

外国為替市場で一時的にドル高・ユーロ安の流れが弱まり、ドル建てで取引される原油の割高感が和らぐ場面では、原油の安値拾いが入ったが限定的な動き。週末要因も重なり、取引終盤には再び売り圧力に押された。

リビア国営石油公社(NOC)が21日、複数の油田などの閉鎖解除を受け、複数の油田で石油生産を再開したとの報も重しとなった。

ドル/円 NY終値 136.05/136.08

始値 137.28

高値 137.34

安値 135.58

ユーロ/ドル NY終値 1.0210/1.0214

始値 1.017

高値 1.0255

安値 1.0155

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 98*00.50 2.9757%

前営業日終値 96*05.50 3.0720%

10年債(指標銘柄) 17時05分 101*01.00 2.7540%

前営業日終値 99*23.00 2.9080%

5年債(指標銘柄) 17時05分 101*26.75 2.8481%

前営業日終値 101*03.25 3.0080%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*01.63 2.9721%

前営業日終値 99*26.25 3.0950%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 31899.29 -137.61 -0.43

前営業日終値 32036.90

ナスダック総合 11834.11 -225.50 -1.87

前営業日終値 12059.61

S&P総合500種 3961.63 -37.32 -0.93

前営業日終値 3998.95

COMEX金 8月限 1727.4 +14.0

前営業日終値 1713.4

COMEX銀 9月限 1861.7 ‐10.2

前営業日終値 1871.9

北海ブレント 9月限 103.20 ‐0.66

前営業日終値 103.86

米WTI先物 9月限 94.70 ‐1.65

前営業日終値 96.35

CRB商品指数 281.1583 ‐0.6784

前営業日終値 281.8367

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