[30日 ロイター] - 大手格付け会社のS&Pグローバル・レーティングは30日、中国の格付けを「Aプラス/A─1」で据え置いた。見通しは「安定的」。
S&Pグローバルは、中国が今後3年、平均を上回る成長率を維持すると予想。その一方で、米中関係の正常化は当面見込めず、中国の輸出、製造業の投資は今後数年、ほとんど伸びない可能性があるとの見方を示した。
「中国経済は、米中摩擦や現在取り組んでいる構造改革や金融リスク抑制措置の影響で、高度な不確実性にも直面する可能性がある」と指摘。
「米国の中国向け技術移転の制限が生産性の改善を阻む恐れがある。中国は改革を加速させれば高い経済成長を維持する可能性が大きい」とした。
1人当たりの実質国内総生産(GDP)は今後3年間、5%を上回る伸びを維持すると予想した。
今後、与信の伸びがさらに抑制されれば格付けを引き上げる可能性があるとした。一方、金融リスクを抑制する取り組みを緩め、与信の伸びを加速させて景気拡大を支援する可能性が高まったと判断した場合は格下げすると指摘した。 OLJPBUS Reuters Japan Online Report Business News 20190930T104209+0000