[フランクフルト 8日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)金融政策委員会のテンレイロ委員は8日、2003年に2%に設定された英国のインフレ目標について、これよりも高い水準に設定されていれば、英経済は恩恵を受けられたとの考えを示した。ただ、インフレ目標の変更には代償が伴うとの見方も示した。
08─09年の金融危機を受け長期金利は世界的に低下し、現在は多くの先進国でゼロ%近辺にあるため、中銀の景気支援に向けた利下げ余地は小さくなっている。
テンレイロ委員は欧州中央銀行(ECB)の会議で、英国のインフレ目標は平均金利が高かった金融危機以前の状況を反映しているとし、「均衡金利が低水準にあることは、インフレ目標がやや高い水準にあれば恩恵が得られる可能性があることを示している」と述べた。
英国では財務相がインフレ目標を設定。中銀当局者がインフレ目標の妥当性について発言することはあまりない。