(ブルームバーグ): シティグループ・グローバル・マーケットによると、世界経済が新型コロナウイルス感染問題からすぐに立ち直るという期待は見当違いとの様相が一段と濃くなっている。
ルイス・コスタ氏ら同行ストラテジストはリポートで「V字回復説は相当厳しくなった。投資家は回復にかなり長くかかるとの考えを受け入れている」と指摘した。
さらに、中国を中心に広がった新型コロナウイルス感染症(COVID19)は、サプライチェーン(供給網)や一層の景気低迷を通じて途上国を直接圧迫していると分析。米金融当局の緊急利下げは株価下落の抑制につながったが、世界的な利下げでも「新興国市場全体を底上げする」ことにはならないと予想した。
リポートは「この環境での米国株と新興国クレジット商品、新興国通貨のフィードバックループは、下向きに傾いている」とし、2019年末時点の新興国・途上国成長率コンセンサス予想が実現しないことはどの投資家の目にも歴然としていると指摘した。
原題:Citi Shoots Down Wall Street’s V-Shaped Recovery Theory (1)(抜粋)
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