[ウィーン 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのホルツマン・オーストリア国立銀行(中銀)総裁は16日、新型コロナウイルス感染対策に取り組む国を支援するため、国債分野で一段の刺激策が必要な場合には行動する用意がある、と述べた。
同総裁は「国債の分野で介入する必要があるなら、手段はある」と表明した。
ECBは12日の定例理事会で、量的緩和政策を年末まで1200億ユーロ拡大することを決定。ただラガルド総裁は会見で、イタリアなど新型ウイルス感染拡大の影響により債券市場で厳しい状況に置かれている国を支援することはECBの役割ではない、と述べた。
ECBのパネッタ専任理事は、15日付の伊紙コリエレ・デラ・セラに掲載されたインタビュー記事で、ECBはユーロ圏各国債の間の「不当な」利回り格差を抑制する用意があると強調した。また、新型コロナウイルスの感染拡大による景気落ち込みに対処するため、資産購入の増額にも備えていることを明らかにした。
米連邦準備理事会(FRB)は15日に政策金利をゼロ付近に引き下げ、債券買い入れの再開を発表した。
その他の中銀も新型ウイルス対策で対策を打ち出している。