[ベルリン 29日 ロイター] - ドイツの卸売・貿易業連合会(BGA)は29日、2020年のドイツの輸出が少なくとも12%減少したとの見方を示した。新型コロナウイルス感染拡大を受け英米の需要減が響いた。ただアジアの需要は堅調だった。
BGAのアントン・ベルナー会長は「新型ウイルス感染拡大を受け、通商は5年前の状況に押し戻された。同時に、デジタル化については5年進んだ」と述べた。
ドイツの輸出は米国向けが16%減、英国向けが18.5%減。ベルナー氏は「中国を含むアジア地域のみが唯一好調だった。パンデミック(世界的な大流行)を受け、この地域の重要性が増している」と述べた。中国は今年、フランスと米国を抜いてドイツ最大の輸出先になる見通し。
ベルナー氏は21年について、ドイツの輸出は最大13%増加すると予想。ただ新型ウイルス感染拡大で見通しは流動的とし、22年以前に感染拡大前の水準に回復する公算は小さいとの見方を示した。