[北京 17日 ロイター] - 中国軍は声明で、17日に台湾付近の空域および海域で軍事演習を実施したと表明した。演習は外部からの干渉と台湾独立勢力による挑発への対応としている。
中国人民解放軍東部戦区は声明で、戦闘艦艇、対潜哨戒機、戦闘機が台湾付近に派遣され、実際に兵士を動員する共同実弾演習などの訓練を実施したと発表。詳細は明かさなかった。
台湾国防部は「国軍は、台湾海峡地域の状況、海・空域における関連動向を十分に把握し、評価しており、さまざまな対応の準備をしている」と表明した。
人民解放軍は声明で、米国と台湾が最近、「繰り返し挑発で結託し、極めて誤ったシグナルを送ることで、中国の主権を著しく侵害するとともに台湾海峡の平和と安定を深刻に損ねた」と主張。
「台湾海峡全域の現在の安全保障の状況や、国家の主権を守る必要性を踏まえると、この演習は必要だ。外部の干渉や台湾独立勢力による挑発への厳粛な対応だ」とした。
正確な演習場所は明らかにしていないが、大部分は南シナ海で台湾が実効支配する東沙諸島(プラタス諸島)付近、また台湾南方沖のバシー海峡周辺で行われている。
中国による軍事活動の引き金は不明だが、米国は今月、台湾に対する最大7億5000万ドル相当の榴弾砲売却を承認している。