[フランクフルト 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が27日発表した8月のユーロ圏の企業向け融資は前年同月比1.5%増と、前月の1.7%増から鈍化した。
企業向け融資は鈍化が続いており、貸し出しに消極的な銀行の姿勢に当局が懸念を強めそうだ。
調整後の融資額は126億ユーロで、前月の102億ユーロから増加した。
企業向け融資は、新型コロナウイルス流行前の約半分。景気回復を受けて、企業の資金繰りが相対的に改善しているほか、銀行が追加の融資に消極的になっている。
家計向けの融資は4.2%増。前月も4.2%増だった。13年ぶりの大幅な伸びとなった。
マネーサプライM3の伸び率は前年比7.9%と、前月の7.6%から加速。市場予想の7.8%を上回った。ECBの巨額の債券買い入れなどを反映した。